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【18歳意識調査①】”ストライキ”は”マーチ”になり、グレタは現れない

最終更新: 5月2日

4月24日に行われた「デジタル気候マーチ」は日本では2時間に6,000を超えるツイートがあるなどの成果があったようですが、これが期待に対してどうだったのか、各国との比較ではどうだったのか、といった検証はこれからになるでしょう。


今回は新型コロナウィルスの感染拡大を受けてデジタルで行われたこのイベントですが、本来は「グローバル気候マーチ」と呼ばれています。そして、世界的にこのイベントを指す名称としては「グローバル気候ストライキ」が使われています。17歳の環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんが、学校を欠席して温暖化対策を訴えた活動が発端なので「ストライキ」になるわけです。


”スト”や”デモ”は「激しいから」避ける

日本では「マーチ」とされているわけですが、昨年9月の東京でのマーチを主催した若者グループ「Fridays For Future Tokyo(FFFT)」(未来のための金曜日 東京)のメンバーは、以下のような説明をしています。


以下朝日新聞2019年9月21日付記事:欧米で広がる学校スト、日本では「グレタのようには…」より抜粋(全文は有料記事)

https://digital.asahi.com/articles/ASM9J3GRDM9JUHBI00P.html?iref=pc_ss_date


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今回の世界一斉デモの英語圏での名称は、「Global Climate Strike(グローバル気候ストライキ)」だ。FFFTと日本の関連団体はその名称を「グローバル気候マーチ」にし、集合時間も放課後の午後5時にした。FFFTのメンバーで都立国際高1年の岩野さおりさん(16)は「『スト』や『デモ』のような激しい言葉は避け、開始時間も放課後にして、誰でも気軽に参加できるイベントにしたかった」という。

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こうした”名称変更”は他国でも見られるようで、特別気候変動や環境問題に関心が高い層でなくても参加しやすいものに、という”工夫”とされています。実際そうだとは思いますが、同記事では「デモで講義を欠席したいと言っても、教員の理解を得られなかった」という大学生の声が聞かれます。「若者が社会問題に関心を示さない」と嘆きながら、いざ関心を示してちょっとでも変わったことをしようとすると、止めたり冷ややかな目を向けたりする。私たちがよく知る日本社会ではあります。


これは大人だけの問題ではありません。同記事では、やはりメンバーの大学生が、周囲の学生の関心のなさを嘆いています。記事タイトルにその想いが反映されていますね。


日本の18歳は、態度保留?

日本財団が行っている「18歳意識調査」という調査があります。17~19歳の男女1,000人(男性500人:女性500人)を対象に格差社会や憲法、そして恋愛・結婚観など、様々なテーマについて調査しています。その1つ、「気候変動」について紐解いてみましょう。


この調査には、7つの設問が設定されていますが、うち一つが「グレタさんの反温暖化の呼び掛けに共感できるか」というもので、日本の同年代の若者の反応は以下の通りです。

出典:日本財団 18歳意識調査 「第21回 – 気候変動 –」要約版

https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2020/01/wha_pro_eig_109.pdf


10人の若者がいたら、3人が共感し、2人が共感せず、5人がどちらともいえない、くらいでしょうか。テーマによらず「どちらともいえない」が多いのは、日本における調査の特徴のような気もしますが、「日本は二酸化炭素排出量をもっと削減すべきだ」という若者の間でも、共感する人は36.8%とさして変わらないようです(右下棒グラフ参照)。


では、日本の若者は「気候変動なんてどうてもいい」あるいは、「どうでもよくはないが、私たちは関係ない」と思っているのでしょうか。このあたりは、やはり18歳意識調査に基づいて次回検討してみます。


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