3R(リデュース、リユース、リサイクル)のうち、もっとも耳に馴染んでいて、自分が実践している実感があるのはリサイクルではないでしょうか。これは日々のゴミ出しにて真面目に分けている人が多いからだと思います。
前回まで4回に渡って考察した18歳意識調査の「環境」についての調査でも、”環境のためにしていること”という設問に対して24.8%、4人に1人がごみの分別を実施ていると答えており、1位でした(2位は節水・節電の18.2%)。ごみの分別は、3Rの中でリサイクルに最も強く結びつけて意識されているのではないでしょうか。
それでは、この3つの中には、どのRはどのRよりも重要、といった優先順位はあるのでしょうか。実はこれは法的に規定されています。2000年に制定された「循環型社会形成推進基本法」では、優先順位は以下の通りとされています。
同法では、「発生抑制」(リデュース)、「再使用」(リユース)、「再生利用」(マテリアルリサイクル)、「熱回収」(サーマルリサイクル)、「適正処分」の順に重要で優先順位が高いとされます。3Rについては一般に言われる順番どおりということになります。
しかし、日本では「循環型社会」「エコ」などというと、3番目のリサイクルばかりが注目されてきているように感じられます。実際、リユースとリサイクルが混同されている例もしばしば。古着屋さんが「リサイクルショップ」と呼ばれますが、本来は「リユースショップ」ではないでしょうか。
先日制服リユースについてご紹介しましたが、ネット検索をすると「制服リサイクル」という言葉も沢山出てきます。別に制服をほどいて別のモノに作り替えているわけではなく、やっていることはリユースです。そして、リサイクルよりもリユースが優先するのだから、リユースを前面に押し出せばよいように思いますが、リサイクルショップの方が耳に馴染んでいるようにも思います。
次回以降どうしてリサイクル>リユースなのか考えてみます。それにはまず、リユースとリサイクルの定義について、次回改めて確認してみましょう。
<過去の【これからのRの話】>
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