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銀座環境会議

【これからのRの話⑥】廃棄物行政としての3R推進

前々回、前回記事で、3Rには優先順位があること、そして日本ではその中で3番目に位置づけられるリサイクルばかりが注目され、注力されてきたことをお伝えしました。それでは、なぜこうした事態になっているのでしょう。


ひとつ指摘されているのは、日本における3R推進のそもそもの原点にまつわることです。日本人は大昔から今のように清潔な社会に住んでいたような気になりがちですが、JRがホームを「分煙」して喫煙所を設置したのは1993年、平成に入ってからです。それまでは線路にタバコを投げ捨てる光景はなんら珍しくありませんでした。


そんな日本では、ごみで埋め立てた島、夢の島を作るという荒業まで用いて増え続けづけるごみに対応しました。現在はスポーツ施設や植物園のある魅力的なスポットになっている夢の島ですが、当時は近隣の小学校がハエだらけになったりしたそうです。


夢の島で大量発生したハエを退治する子どもたち

出典:「アサヒグラフ」1965年7月16日号所収 

  「夢の島」(2020年2月19日 (水) 14:47 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』


各地にごみ焼却施設が建設される等の施策も取られて事態は改善するも、焼却後の灰はやはり最終処分場行きとなります。ですから、最終処分場は常に「いつか一杯になる」ものであり、潜在的には常に不足しているとも言えます。


そのような過程で、3Rは廃棄物行政の一部として導入されました。ゆえに、極端に言えば「最終処分場に行くごみが減ればよい」という発想で、「循環型社会を構築する」といったより高次元の目標はあまり意識されてこなかった、という指摘があるわけです。


その他の理由については、次回以降にお話します。


参考:緑のGoo グローバルコラム第83回「ペットボトルリユース実現のための課題」



<過去の【これからのRの話】>

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